ROMANTIC-HELL 不定期更新雑記

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アイテムリストやモンスターアルバムを全てコンプリートしたくなる収集癖はあるけど、そのために全てを賭ける廃人にはなりきれない、そんな中途半端者。


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2010年01月06日(水)

最近遊んでるWiiとDSソフト [不定期日誌]

Wiiで無料版が配布されていた「乱闘!ポケモンスクランブル」が、ひらがなしか読めないルール無用の幼稚園児でも楽しめることが判明したので、製品版を購入してみました。
そして数分で我が家の怪獣が見事にポケモンに夢中になりました。

奴はまだ濁音の響きだけで笑うお年頃のせいか、ポッチャマポッチャマ、ドードリオ、ドードリオ、ドガースドガースと覚えやすいポケモンの名前を連呼しながら遊んでます。

自分はポケモンはGBの一作目は一通り遊んでますが、そこで終わってる世代なので、水ポケモンは何に強いかのかって急に聞かれても答えられません。
(ウィザードリィ1〜8までの全呪文や全モンスター情報なら今でも出てくるんだけどなあ)

アンパンマン大百科みたいにポケモン情報がたくさん載ってる児童書一冊買って、自力で調べろって言っちゃおうかのう。

日本経済新聞社監修 知らないままでは損をする「モノやお金のしくみ」DS

日本経済新聞社監修 知らないままでは損をする「モノやお金のしくみ」DS

それから、Wiiのニンテンドーチャンネルの宣伝で興味を持ったんで、こつこつと溜め込んでいたヨドバシポイントで日経監修のソフトを購入。

既に日経新聞で扱っている政経情報を理解できる人には今更な知識かもしれないけど、「国内のセブンイレブンの総売り上げと日本全国の自動販売機の総売り上げはどっちが多かったか」のように勘だよりの雑学クイズもたくさんあるので一通り問題を解いてみると楽しいです。

クイズゲームの形式で国内外の政治や経済の仕組みをわかりやすく解説しているので、学生時代にこういうのがあったらなあ…って思いました。

民主の公約がどれも「かえって経済や司法を悪化させるから実現は無理だろー」と理解していたけど、借金返済につかう予算を去年のばらまきの財源にまわしたおかげで日本はこれから「毎年」800億円ずつ借金が増えるなんてのは知らなかった…いやマジで。


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2010年01月03日(日)

Ring Ring Ring (仮題)・5 [ブログで不定期連載小説]

【RingRingRing・5】



 カラオケボックスから出ると外はまだ暗かったが、遠くの空は白くなっていた。ビルの出口周辺には春日たちと同じようにカラオケボックスで朝を迎えた酔っ払いや夜遊び集団の姿があり、その横を身なりを整えたサラリーマンやOLが歩いていく。
 まだクリスマス当日のはずだったが、イルミネーションの輝きやクリスマスソングが消えている早朝の町並みは、既にお祭り騒ぎが終了してしまったような雰囲気を漂わせていた。
「朝まで付き合ってくれたお礼に、家の近所までのバス代くらいは出してあげるよ」
 雪美は春日にそう言ってきたが、春日は親への言い訳や謝罪の言葉を考える時間が欲しいから歩いて帰りたいと断った。そして春日は電車を使って帰宅するという雪美を駅まで送っていくことにした。
 駅の改札前までくると、雪美は春日にあらためて礼を言ってきた。
「全然関係なかったのに、愚痴や気分転換にずっと付き合ってくれてありがとう。ハル君のおかげで吹っ切れたわ」
「俺もお姉さんのおかげで凍死や餓死をしないで済んだよ。俺がもう少しお姉さんと歳が近かったら、電話番号やメアドを聞くんだけど」
 春日は何となく冗談を口にしていた。一晩中彼女と会話を続けているうちに、彼女のノリが移っていたのかもしれない。
 雪美もそんな春日の態度が気に入ったのか、さらっと返してくる。
「そうね。ハル君と一緒にいると楽しいから、未成年じゃなかったら、こっちから聞いているところかも。さすがに中学生の子とデートを繰り返すのは社会的に色々と問題が出ちゃうからね」
 雪美は演技がかった様子で本当に残念だと言っていた。
 お互いに声を出して笑ったあとも会話は途切れたままだった。だから二人はそこで別れることにした。
 春日が改札の柵ごしにホームへ向かう雪美を見送っていると、エスカレーターのステップに足を乗せようとした彼女が不意に振り向いて手を振ってきた。
 彼女の笑顔を見た春日は反射的に手を上げ、彼女の姿が見えなくなるまで手を振っていた。
 その手を下げると徹夜による疲労感と夢から覚めたような感覚が同時にやってきた。春日は大きく深呼吸をして、それを跳ね除けてみる。
 最初は見知らぬ女の人に付き合わされてどうなるかと思ったけど、終わってみると意外と楽しかったな。
 直接会わないにしても、何らかの形でやり取りができるようにメールアドレスくらいは聞いておけばよかった。
 お互いに違う町に住んでいるし連絡手段もないから、二度と会うことはないだろうけど、もしもまた彼女と会える機会があるなら、今日みたいな一日を二人で過ごしてみたい。
 駅に向かう人の流れに逆行しながらそんなことを考えていると、春日の耳元に誰かの声が聞こえてきた。
「我が主の指輪の破片を得た者よ。お前たちの願いは必ずその力によって叶えられる」
 突然の語りかけに春日は背後や左右に体ごと向きを変え、声の主を探した。しかし、早朝の駅前通りを歩く人は誰もが周囲に関心を示しておらず、すれ違った人の中にも声の主らしき人物は見当たらなかった。
 幻聴だったのかと困惑する間もなく、何かに共鳴しているような異音が春日の手から鳴り響いた。驚いた春日は反射的に自分の手を顔の前に持っていく。すると指にはめられていた指輪がマグマのように鮮烈なオレンジ色の光を放っていた。
 熱した鉄が冷えていくようにその光が消えると、指輪は再び銀色の輝きを取り戻す。しかし何の飾りもなかったはずの指輪の表面には、記号のような模様がいくつも刻み込まれていた。
 何が起きたのかわからないまま、春日は自分の指から指輪を外そうとした。しかし指輪は指に食い込んでしまったように全く動かない。
 そして動揺している春日の耳に、再びさっきの声が聞こえてくる。
「ただし、その叶え方はお前たちが望む形として具現化するとは限らない。もしも願いが呪いと化したなら、召喚の条件を満たして我が名を唱えよ。さすれば呪いを祝福に変えてやる」
 春日は立ち止まって周囲を見回したが、やはり声の主の姿はどこにもない。
 無意識に指輪を眺めた春日は急に強い不安に襲われた。自宅へ戻る前に彼女と最初に会った場所に向かった。
 ひょっとしたらもうゴミとして回収されてしまったかもしれない。物好きな奴が拾っていったかもしれない。だけどまだ残っている可能性もある。そう思いながら周辺を探してみた。
 そして春日は目的の物を見つけた。それは彼が踏んで壊してしまった彼女の携帯電話。
 ボタンを押してみたところで何一つ反応はなかったが、春日はそれをポケットにしまって持ち帰った。
 彼女は夢や幻じゃない。どんな些細なものでもいいから、その証拠になるものが欲しかった。


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2010年01月02日(土)

新年明けましておめでとうございます [不定期日誌]

新年明けましておめでとうございます。
2010年もよろしくお願いいたします。


と新年の挨拶早々に去年の残りを更新。
クリスマスから休肝日のない状態+携帯からの更新なので誤字脱字ありそうなんですが、とりあえずアップしておきます。

2010美しき富士(Yama-Kei Calendar)

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Ring Ring Ring (仮題)・4 [ブログで不定期連載小説]

【RingRingRing・4】



 雪美のリクエストで二人はビルのカラオケボックスに入った。
 昔から人前で歌うことがすごく苦手だった春日は、ずっと雪美が歌うのを眺めていた。しかし、途中で雪美の屈託のない笑顔に上手く乗せられ、流行りの歌を一曲歌わされた。
 歌い終わると雪美は拍手をしながら上手だったと褒めてくる。照れくさくなり、どう振舞っていいのかわからなくなった春日はテーブルの上のジュースを一気に飲んだ。
 それでも高揚が全く治まらない春日に追い討ちをかけるように、彼女は笑いながら言ってきた。
「ハルくんはカラオケがあまり楽しくないみたいね。時間は早いけど店を出て違うことをしようか。何ならホテルに行って、セックスしてもいいよ」
「えっ」
 春日は女性やセックスへの興味を歳相応に持っていたし、機会があれば早めに経験してみたいという意識も持っていた。しかし、だからといって今日会ったばかりの女性からの誘いに乗れる度胸までは持ち合わせていない。
 本気でうろたえた春日の態度に、雪美は声を出して笑っていた。
 童貞のガキだと思って馬鹿にしやがって。そう思ったものの、不思議と腹は立たなかった。ただ、自分がまだ社会に出るには子供すぎるという事実を突きつけられたようで、それがひたすら情けなかった。
「もうしばらくここでいいよ。でも俺はもう歌わない」
 春日がそう答えると雪美は適当に選曲し、マイクを置いた。そして飲み物と軽食を追加で注文する。
「カラオケボックスだからって、絶対に歌い続けなくちゃいけないルールはないからね。時間が来るまで、曲を聴きながらおしゃべりしましょうか」
 気を悪くした様子を見せない雪美の態度に春日は心からホッとしていた。
 飲み物を口にしながら適当に会話をして時間を過ごすようになった。
 そうしているうちに打ち解けてきた気がした春日は、自分が家出に至るまでの流れを雪美に話していた。一つ一つ彼女に話しながら、自分が凄くくだらない真似をしていると自覚していった。
 雪美は落ち込んでいた春日の肩をやさしく叩きながら言ってくる。
「朝になったら家に帰って、お母さんに一言だけでもいいから謝ってみなよ。本気で怒って説教してくれる間は、ちゃんとハル君のことを心配してくれているんだから。それよりも問題は私の方よね。結婚する予定で仕事を辞めちゃったから、年が明けたら新しい仕事を探さなきゃいけないな」
「お姉さんは……これからどうするの?」
「そうねえ。とりあえず家に帰って不貞寝かな。で、起きたら大掃除。年内のゴミ回収も今週で終わっちゃうからあいつの物を捨てていかないと」
 そう答える彼女の口調は明るかったが、話しながら一瞬だけ暗い表情が浮かぶのを春日は見てしまった。
 家族とのくだらない喧嘩で家出をした自分よりも、結婚を約束していた男から振られた方が辛いしやるせないだろうな。彼女には家出したガキを慰めている余裕なんてないんじゃないか。本当は慰めて欲しいんじゃないのか。
 そう感じた春日は思わず口走っていた。
「無責任な男のことなんて綺麗に忘れて、さっさと新しく彼氏を作っちゃえばいいんだよ。そうすれば落ち込んでる暇なんてなくなる」
 自分の発言こそ無責任だという自覚はあったが、今の春日にはどれだけ考えても上手い慰めの言葉など出てこない。ただ、思いつくまま話すことしかできなかった。
「お姉さんは結構美人だと思うし、俺をナンパするぐらい積極的なんだから、その気になれば明日には新しい彼氏作れるって」
 雪美は唐突だった春日の言葉にきょとんとしていたが、やがて軽く頷いて返してくる。
「そうね。今度は口先だけじゃなくて、態度でも一生好きでいてくれるって約束できる男を見つけることにするわ。そういう男が現実に存在して、目の前に現れてくれるといいんだけどね」
 彼女は指先に嵌っている指輪を見つめながらそう言った。

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2009年12月27日(日)

ツイッター [不定期日誌]

なんか未だによくわからんけどツイッターに登録してみました。
twitter.com/romantichell
生存報告かねてサイトの数箇所に貼って独り言の垂れ流しをしてみようと思います。
でもこのブログにどうやったら反映されるのかわかりません。あとopera等ブラウザによってはサイトに貼り付けた分が表示できないみたい…でもまあいっか。


あとなんとなく年越す前にサイトバナーを入れ替え
(バナーに使ったイラストの作品はサイトにアップしてないけどね)

ツイッター・パーフェクトガイド Twitter Perfect Guide. (INFOREST MOOK)

ツイッター・パーフェクトガイド Twitter Perfect Guide. (INFOREST MOOK)



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2009年12月24日(木)

わーいクリスマスプレゼントが届いたよー [不定期日誌]

品切れで入手困難だったDXダブルドライバーをギリギリになって地元の家電量販店でゲットし、サンタさんにWのベルトをくださいとお願いしていた園児の親としては一安心の今日この頃。

某ネトゲのギルメンや応援してくれている妄想乙女の皆さんからメール便でクリスマスプレゼントが次々と届いたよー。


オレがもしも黒山ヤギさんなら読まずに食べそうな本が。

画像(135x180)・拡大画像(240x320)

ガイアメモリは清涼剤兼比較対象物です

未だに趣味で創作同人続けてるし、「話のネタとして」一度は目を通してみたいものの、手元に所有物として存在すると非常に困る類の書物が一度に4冊。

家族に見つかる前にこっそり処分するにしても、分別回収が徹底されてるマンションでは相当に難易度が高いミッションなんですが。





目を通し終わったら熨斗つけて、自宅に一月以上帰宅できていない悪友の所にメール便で送ってみるか。


ちなみにブログに投稿中の小説は明日までに終わりそうにありません。

まあここは十年かけても1年間を終わらせられないサイトだから、クリスマス過ぎてもクリスマスネタやるくらい問題ないな(開き直り)

変態さんがいく (宝島社文庫)

変態さんがいく (宝島社文庫)

とりあえずプレゼント贈ってくれた皆さんにはお返しにとあるものを送っておきましたんで、同じ目に遭うが良い。


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2009年12月23日(水)

Ring Ring Ring (仮題)・3 [ブログで不定期連載小説]

【RingRingRing・3】


 初対面の女性に連れられるまま、春日は雑居ビル内のファミレスに入っていた。
 席に着いた二人はメニューを見ながら少しずつ会話をしていく。自己紹介の時に彼女が雪美とだけ名乗ってきたので、春日は苗字だけを言い、中学の仲間から呼ばれている「ハル」というあだ名を口にした。
「そっか、ハル君はまだ中学生か」
「お姉さんは今いくつ?」
「二十五よ。ハル君からみればオバさんかな」
「まあ……ちょっとは」
 春日が声を落としてそう答えると雪美は正直な子だと笑っていた。
 手探り状態の会話を続けているうちに料理が運ばれてくる。春日は遠慮なくテーブルの上に並んだ料理を口にした。
 しかし、雪美は自分がオーダーしたサンドイッチには全く手をつけず、水の入ったグラスを爪で弾きながら愚痴を話し始める。
 どうやら彼女は結婚を約束していた男とデートをする予定だったのだが、今朝になって突然一方的に別れ話を切り出されたそうだ。
 彼女は誰でもいいから愚痴を聞いてくれる相手が欲しかったらしい。そして、たまたま通りかかった春日がその相手に選ばれたようだ。
 よく知りもしない人間から痴情のもつれ話を聞かされるのは面白いものではない。おまけにその内容の殆どが恋愛経験の乏しい中学生には生々しい話だった。飢えと寒さをしのぎたいという欲求さえなければ即座に逃げ出しているところだろう。
 春日はウンザリしている様子がなるべく表情に出ないように注意しながら、ひたすら目の前にある料理を食べ続けた。
 一通り愚痴を吐くと気分がすっきりしてきたのか、雪美はようやくサンドイッチに手を伸ばした。既に春日は自分の分の料理を全て平らげており、水のグラスすら空にしてしまっていた。そのことに気付いた彼女は皿の上に残っているサンドイッチも春日に差し出してくる。
「男の子って本当によく食べるわね。そうやって豪快に食べてくれると奢り甲斐があって楽しいな」
「腹が減って死にそうだったから、こっちもすごく助かったよ。ありがとう」
「どういたしまして。ところでハル君は家に帰らなくていいの? 中学生が出歩いている時間じゃないと思うんだけど」
 雪美の言葉に春日は苦笑しか返せなかった。
 おそらく雪美も薄々は気付いていたのだろう。彼女はわざと春日に視線を合わせないように自分の爪を触りながら話しかけてくる。
「家に戻りたくないみたいだけど、今夜は雪が降ってもおかしくないほど寒いから、外にいたら凍死しちゃうわよ」
「凍死しないように朝まで過ごせる場所を探すよ」
 空腹を満たした今なら、徒歩で帰宅することも可能だろう。しかし、時間と体力をかけて自宅に戻ったところで、家に入れてもらえるかどうかわからなかったし、母親に詫びる気もわいてこなかった。
 これからどうしようかと春日が思案していると、雪美は窓の外を見ながら話しかけてくる。
「あてがないなら、もう少し私に付き合わない? カラオケしたくなっちゃった」
「それは構わないけど……俺、金ぜんぜん持っていないよ」
「いいよいいよ、今夜は全部お姉さんのおごり。何なら、カラオケじゃなくてホテルにでも行く?」
「えっ」
 唐突な言葉に春日はまともに動揺してしまった。その後ですぐに冗談を言われたのだと気付く。
「ガキだと思ってからかうなよ」
「あはは、ごめんごめん」
 雪美は本当に愉快そうに笑っていた。
 春日は本気で憤慨していたが、あまりにも明るく笑っている彼女を見ているうちにつられてしまい、声を出して笑っていた。


 ファミレスを出て大通りを歩いていると、二人の行く手を遮るように大きな影が目の前に現れた。
「メリー・クリスマス!」
 太く威圧的にすら聞こえてくる声。立ち止まった二人の前にはサンタクロースが立っていた。外国人が変装しているのか、随分と大柄で異様な雰囲気を漂わせている。
 思わず二人が無言で見上げていると、サンタクロースは笑顔を見せながら春日たちの手を掴み、何かをそれぞれに握らせるように渡してきた。
 サンタクロースは流暢な英語で何かを言っていたが、中学校の英語の授業内容すら満足に理解できない春日にはサンタクロースの言葉の意味が全くわからず、戸惑うことしかできなかった。
 サンタクロースは一方的に何かを話すと、春日と彼女の肩に手を置いて満足そうに笑うような目を見せた。そして人込みの中に消えていってしまう。
 立ち尽くしていた春日は横で聞こえた軽いクシャミの音に我に返った。そして思い出したように掌の上の指輪を見る。
 手の中にあったのは銀色の指輪。飾りっ気すらない無骨なデザインの指輪だった。
 サンタクロースから何と言われたのか全くわからなかった春日は、大人だったら理解できたかもと思いながら隣にいる雪美に聞いてみる。
「あのサンタが何を言っていたのか、俺にはさっぱりわからなかったんだけど」
「学生時代に英会話は習っていたんだけど、あのサンタさんはかなり早口だったから殆ど聞き取れなかった。でも、これってきっとあれよね。魔法のペアリング。あのサンタさんには私たちが恋人同士に見えたのかな」
 雪美は笑いながら自分が受け取っていた指輪を薬指にはめ、イルミネーションの光にかざしていた。
「願いを叶える力なんてなさそうだし、デザインもぱっとしないけど……まあ、今日の記念にはなるかな。せっかくだからハル君もちょっとはめてみてよ」
 雪美の誘いに春日も何となく指輪を薬指にはめてみる。
 指輪は薬指の根元にぴったりと収まった。春日は雪美に自分の指輪を見せ、そして彼女がしていたように指輪を近くの光源にかざしてみる。
 最初はかなり無骨に見えたが、ファッションリングの初心者には手頃なデザインかもしれない。そう思い直した春日は雪美に尋ねてみる。
「なあ。これはタダでもらっちゃってもいいのかな。後から金払えって言われないかな。こういうの、一つくらい欲しかったんだよ」
「ああ、ハル君くらいの男の子って洒落っ気が出てくるお年頃だもんね。請求もせずにいなくなっちゃったから押し売りじゃなさそうだし、もらっちゃってもいいんじゃないかな」
 雪美は周囲の人ごみを見回しながらそう言った。
「ねえ。ついでだから恋人ごっこでもしてみよっか」
 腕を組むように触れてきた彼女に、春日は頷いていた。

サンタさんの大きな袋

サンタさんの大きな袋



Posted by CARMINE at 2009年12月23日(水)   パーマリンク

2009年12月21日(月)

新型インフル到来 [不定期日誌]

クリスマスまでカウントダウン状態の今日この頃。
先週の金曜日に我が家の怪獣が発熱。

夜間病院に連れていったりコンビニにプリンやヨーグルトを買いに走ったりとバタバタしていましたが、現在は熱も完全に下がり、処方されたタミフルを飲みきるだけとなりました。

朝6時に「納豆ごはんと寿司が食べたいから起きて」と親を叩き起こそうとする怪獣の食欲と回復力は、一体どちらに似たんだろう。

今後の課題は「コンビニのおにぎり3個をぺロっと食べる4歳児が発熱した場合、何個プリンやヨーグルトを与えれば満足してくれるのか」です。
(39度の息子にプリン2個与えたら「お腹減ってるんだけど!全然足りないんだけど!」って逆切れされました)

ちなみに奴はさっきまで、パソコン部屋の回転椅子の上で「さあ、きさまのつみをかじょえろ」と決め台詞をいってはライダーキックのつもりで飛び降りるという危険度Sランクの仮面ライダーWごっこに興じていました。

力が有り余っている園児からはタミフルの異常行動とは関係なく目がはなせません。

インフルエンザだから、熱が下がったあとも一週間は外に放牧できないんだよなあ…
というか来年、幼稚園が始まるまでこんな毎日が続くのか
_| ̄|○

仮面ライダーW Vol.1 [DVD]

仮面ライダーW Vol.1 [DVD]



Posted by CARMINE at 2009年12月21日(月)   パーマリンク

2009年12月17日(木)

Ring Ring Ring (仮題)・2 [ブログで不定期連載小説]

【RingRingRing・2】


 八年前のクリスマスイブの日、当時まだ中学生だった春日はくだらない理由から母親と言い争いになった。頭に血が上っていた春日は机の上にあったものを母親に投げつけ、何の捻りもない啖呵を切って家を飛び出していた。
 本気で家出をするつもりだった。しかし中学の遊び仲間は彼が家出をしたと打ち明けたところで笑い飛ばすかまともに相手をしようとしない連中ばかりだったし、他に親身に相談に乗ってくれる知り合いもいなかった。
 春日はバス通りを三〇分近く歩き続け、ターミナル駅にたどり着いた。そして駅ビルの本屋で立ち読みをしたり、CDの視聴コーナーで音楽を聞いたりして時間を潰していく。しかしそうやって時間を潰すことができたのは閉店を告げる放送が入るまでだった。
 駅ビルを後にした春日はそのまま大通りを歩き、ひとまず北風をしのげそうな場所を探した。
 体温を一気に奪う北風が吹くこの季節、コートやマフラーだけでは何時までも寒さに耐えることはできなかった。しかも昼食から何も飲み食いしていない状態のため、空腹が彼の体力と気力を急速に削いでいく。
 冷えと空腹と疲労の三重苦に挫折し、力尽きる前に自宅に戻ろうと考えた時だった。春日は前方に見える証券会社のビル入口の階段に、一人の女が腰を下ろしていることに気付いた。
 洒落た赤いコートを着て、ブランド物のハンドバックを膝の上に乗せている綺麗な女。すぐ脇の大通りに車が通り過ぎるたびに彼女の鮮やかな赤いコートの色が闇に浮かび上がっていく。
 デートの待ち合わせをするならもっと暖かくて、人通りが多い場所にすればいいのに。そんなことを思いながらその女の目の前を通り過ぎた春日は、その直後に何かを思い切り踏み付けた。
 靴底から聞こえてきたのは破壊音。春日は恐る恐る足を上げてみる。
 地面には分離した折りたたみ式の携帯電話が落ちていた。可愛い人形のストラップ、それにハートや星型のシールが大量に貼られているところをみると所有者は女だろう。
 慌てて周辺を見回した春日は、目の前の女性に声をかけてみた。
「あのー……ここに落ちている携帯電話って、ひょっとしたらお姉さんのだったりするの」
 頼む、違うと言ってくれ。あんたが違うと言ってくれれば、この壊れた携帯電話をその辺のゴミ箱に放り込んで、そのままダッシュで家に帰るから。
 手に汗を掻きながらそう願っていた春日に、彼女は俯いたまま頷いた。
 この距離なら確実に俺が踏み付けて壊したところは見えていたよな。弁償しろと言われてもそんな金はない。ただでさえ家に戻り辛い状態なのに、他人の携帯電話を壊してしまって弁償するから金を貸してくれなんて両親に告げたら、本気で家から追い出されるかもしれない。
 目の前が真っ暗になりかけた春日に、彼女は小さな声で言った。
「ありがとう。壊してくれて清々した。もういらないから捨てちゃっていいよ」
 春日にそう答えた彼女はハンドバックからティッシュを出し、鼻をかんだ。
 この寒空の下に座っていたら、いくら美人でも鼻水は出るよな。ぼんやりとそんなことを思っていると、彼女は春日を呼ぶように手をひらひらと動かしてきた。
「あのさ、君に一つお願いしたいことがあるんだけど、ちょっといいかな」
「な、なんですか」
「近くの自動販売機で、何か温かい飲み物を買ってきてくれないかな。お釣りで君の分も買っていいから」
 彼女は近付いた春日に一枚の五百円玉を差し出してきた。
 どうして俺が見知らぬ女の使い走りをしなけりゃいけないんだよ。
 そう思ったものの、他人の携帯電話を壊してしまった罪悪感を少しでも薄めておきたかった春日は、彼女から言われた通りに近くの自動販売機まで走った。
 春日は自動販売機で缶の紅茶を二本買い、両手に一本ずつ手にする。そしてそれを懐炉代わりにかじかむ指先を温めた。
 春日が紅茶の缶と釣銭を渡して立ち去ろうとすると、彼女はここに座れと指図するように自分の隣の座板をポンポンと叩いた。
 まだ何かさせられるのか。うんざりしたものの、無視する度胸がなかった春日は隣に座り、紅茶を飲むことにした。
 黙って紅茶を飲んでいる間、彼女はずっと春日の顔を眺めていた。初対面の人間からジロジロと顔を見られるのは恥ずかしかったし、いい気もしなかった。だから春日は思い切って彼女の方を向き、「何?」と聞いてみた。すると彼女はクスっと笑って春日に聞いてくる。
「君は中学生かな。どうしてこんな時間に出歩いているの」
 家出をするつもりで家を飛び出してきたとは答えにくい。説明に困った春日が口をつぐんでいると、腹の虫が派手な音を鳴らした。それを聞いた彼女は吹き出すように笑うと春日の肩をパンパン叩いた。
「そっか、お腹が空いているのね。それじゃあ、とりあえずこれを飲み終わったら、どこか暖かいところでご飯でも食べようか。この近くのファミレスでよければ、お姉さんが食事を奢ってあげるよ」
 空腹で死にそうだった春日はその言葉に飛びつき、彼女の後をついて繁華街に続く通りを歩いた。

東京ディズニーシー ハーバーサイド・クリスマス 2009

東京ディズニーシー ハーバーサイド・クリスマス 2009



Posted by CARMINE at 2009年12月17日(木)   パーマリンク

2009年12月16日(水)

Ring Ring Ring (仮題)・1 [ブログで不定期連載小説]

クリスマスネタなのにクリスマスまでに完成するかどうかわからない小説を、このブログに不定期にアップしてみるという無茶なやっつけ企画を開始。


ジャンルは現代ファンタジーっぽい感じです。多分。

なお、タイトルは今の状態だとまだ考え付かなかったので、携帯で編集している時のファイル名を仮題にしてあります。
内容にあっているかどうかは触れちゃいけない感じ。



↓↓↓

【RingRingRing・1】



 春日がゼミの飲み会から解放されて店を出た時、地下鉄の入口のシャッターは音を立てて下り始めていた。周辺の建物や街路樹はクリスマス用の華やかなディスプレイに彩られ、その下を明るい表情のカップルが何組も通り過ぎていく。
 携帯電話で時間を確認しているとゼミ仲間たちがカラオケに誘ってきたが、春日は用事があるからと断り、駅に向かって歩き出す。
 凍て付く冬の夜空には雲の影が全くなかった。しかし地上に光の洪水を作るイルミネーションのせいで、殆どの星の姿は確認できなかった。
 春日が駅前にたどり着いた時、広場の時計の針はちょうど午前一時を指していた。
 春日はタクシー乗り場に並ぶサラリーマンやOLの横を通り過ぎ、待ち合わせやナンパ目当てで集まっている連中と同じように駅ビルの外壁の近くに向かった。そして適当な段差に腰を下ろす。
 少し先に見えるガード下にはシルバーアクセサリーの露店が並び、カップルが何組も群がっていた。露店の売り子たちは男も女もサンタクロースの格好をしている。
「伝説のペアリング、いかがですか」
 そんな売り子の声が雑音に混じって聞こえてくる。
 春日は火のついた煙草を口にくわえたまま、左手の薬指の根元でくすんだ光を放つ指輪に目をやった。
 何時から始まったのかわからないが、この町にはクリスマスムードが高まるたびに必ず流れる噂があった。
 クリスマスイブの夜に恋人たちの前に現れ、ペアリングを渡してくるサンタクロース。
 春日が小学生のころにクラスの女子から聞いた話では、その指輪には恋人たちの共通した願いであれば、どんな願いでも叶えてくれる魔法がかかっているそうだ。
 指輪への願い方、指輪が叶えてくれる願いの数、指輪をくれるサンタクロースとの出会い方。カップルにロマンチックな夢を与える都市伝説の詳細は、長い年月をかけた伝言ゲームによって錯綜している。
 しかしこの町の若者の多くはその噂にあやかって、サンタクロース姿の売り子からペアリングを受け取り、恋人とデートをする習慣が根付いている。
 春日も八年前のクリスマスイブの夜に、サンタクロースから銀色のペアリングを受け取っていた。まともに手入れをしていないために当時の輝きは失っているが、貴金属を素材とした指輪だ。
 あの日、春日の指輪と対になった指輪を受け取った彼女は「どんな願いごとをしてみようかな」と笑いながら自分の薬指にはめていた。
 春日は女子の間で流行っていた噂話を本気で信じていたわけではない。どうせ噂話を耳にした奴がふざけて銀の指輪を通りすがりの男女に押し付けて遊んでいるんだろう。
 そう考えた春日は彼女と共通の願いごとをすることはなかった。彼女も同じように冗談半分で指にはめただけで、願い事は一切口にしていなかった。
 春日と共にサンタクロースから指輪を受け取った女性――雪美と春日は恋人同士ではなかった。それどころかあの時点では知り合いですらなかった。
 あの夜に偶然出会い、成り行きで一夜の時間を共有しただけの他人同士。春日は今でも彼女の本名や住んでいる場所を知らない。
 しかし、今では毎年クリスマスイブの夜になると春日はこの場所を訪れ、指から外れなくなったこの指輪に願いごとをするようになった。

LOOK ゴールデンJ-POP THE BEST

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Posted by CARMINE at 2009年12月16日(水)   パーマリンク

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